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2021.11.03

生理痛に対する東洋医学的対処法 ―東洋医学で生理痛を改善しよう―

月

男性には解りづらいけど重要なこと。
今回は生理痛について東洋医学的に解説。

こんにちは。

先日、生理痛でお悩みのクライアントさんがみえました。

生理痛、ひどい方は4週の内の1週は地獄だ、というくらい辛いとも聞いたことが有ります。

私も男なので、わかったような口しか叩けませんが、少しでも生理痛の辛い方が少なくなるといいな、との思いで今回は生理痛の対処法について、東洋医学的な視点で書いていきたいと思います。

ご自身でできるツボ押しや、積極的に摂取したい食材などもご紹介しますので、参考になれば幸いです(*_ _)

生理痛は東洋医学的に、様々なタイプに分類することができます。

いずれも気や血の巡りが悪くなることで、痛みが発生するとされています。

ですので対策としては、食事やツボ押し、生活習慣の改善などで気血の流れを良くすることが重要となります。

生理痛に深く関与、『肝』の機能

生理は、月の満ち欠けに応じ自然と調和しながら生じる現象です。

その調節に関与しているのが五臓の中の『』。

肝の疏泄作用蔵血作用が、生理の調節に大きく関与していると考えられています。
(肝の作用については過去ブログをご参照ください)

その肝の機能が失調し、気や血の働きを調節できなくなると、生理にも影響を及ぼすことになります。

生理痛の東洋医学的タイプ分類

生理痛が発症する原因について、東洋医学的には様々なタイプに分類されますが、今回は

寒証タイプ肝鬱タイプ気血両虚タイプの3タイプについて解説します。

1.寒証タイプ

風寒の邪気が胃腸を侵したり、或いは冷たいもの等を食べ過ぎることにより、寒邪が胃腸や胞宮(子宮)に留まって陽気を損傷し、気の働きが阻害されることで引き起こされます。

【症状】生理前、生理中の刺すような激しい痛み、温めると楽になる。経血量は少なめ。
【ツボ】三陰交、腎兪、関元兪、神闕、足三里、天枢
【食材】ニラ、ショウガ、ニンニク、山椒
【対策】とにかく体を冷やさないようにしましょう。特に腰から下肢にかけての保温を心掛けましょう。

2.肝鬱タイプ

肝の疏泄機能の失調により起こる基本証(肝気鬱結)で、誘発する原因としてイライラしたり考えすぎたりと、精神的な要因があり、気血の巡りが悪くなり、胞中にも気血が停滞し、瘀血を形成しやすく痛みが起こるタイプです。
【症状】生理前、生理中の脹ったような痛み、イライラ、拒按(押されるのが嫌)、経血量は少ない。
【ツボ】太衝、陽陵泉、三陰交、関元兪、内関
【食材】ニンニク、ラッキョウ、ミカン、蕎麦
【対策】気持ち良い程度の軽めの負荷で運動し、ストレスやイライラを発散させましょう。

3.気血両虚タイプ

先天的に虚弱な人や、飲食不足の人に多い貧血気味のタイプで、気血がうまく生成できなかったり、損傷したりして胞中に気血が十分に行き届かず痛みがおこります。
【症状】生理中、生理後のシクシクとした痛み、喜按(押されると気持ちいい)、経期が早まったり遅くなったりする。
【ツボ】三陰交、足三里、中脘、膻中、脾兪、内関
【対策】激しい運動は避け、バランスの取れた食事、特に鉄分の多い食材を意識的に摂取しましょう。

内関   手首の線の真ん中辺りから肘の方に向かい2寸
足三里  膝蓋骨の下の骨の出っ張りと、腓骨頭(外側の骨の出っ張り)の直下とを結んだ線上の中点
膻中   前正中線上、第4肋骨間
中脘   お臍と鳩尾を結んだ中点
神闕   お臍   *直接的な刺激は避ける
天枢   お臍の外側2寸
太衝   第1趾と第2趾の間を擦り上げて指の止まるところ
脾兪   第11胸椎棘突起下縁から外1寸5分
腎兪   第2腰椎棘突起下縁から外1寸5分
関元兪  第5腰椎棘突起下縁から外1寸5分
三陰交  内くるぶしの上3寸
陽陵泉  腓骨頭(膝蓋骨の外下方側の骨の出っ張り)前下方の陥凹部

*1寸、2寸、3寸の測り方はこちらをご参照ください。

  

生理痛になったら

生理予定日の3~4日前から、三陰交のツボを時々、1分程度優しく押したり揉んだりしてみてください。

またこれからの季節は特に冷えるので、腰の関元兪というツボを中心に腰仙部を使い捨てカイロなどで温めると、痛みが和らぎます。

以上。

いかがでしたでしょうか。

生理痛は、男性にはなかなか理解しにくいかもしれませんが、実際に困ってる方、周りにみえませんか。

仕事もままならないくらいに痛む方もみえます。

イライラやストレスが原因で起こる生理痛もあるので、周りの人たちの理解や認識が薄いと、さらにそれに対してイライラやストレスが募り、症状を悪化させてしまう可能性もあります💦

男性も、ほんの少しで良いので生理痛の知識と理解を持ち接することで、救われる女性も増えてくるのではないでしょうか(´∀`*)

今回も最後までお読みいただきありがとうございました(^_-)-☆

関節痛・腰痛・肩こり、ご相談ください
鍼灸Tadauchi
鍼灸師・理学療法士  唯内 喜史

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