脂質の話も今回で5回目。
今回は脂肪酸についてお話しします。
飽和脂肪酸、オメガ3、オメガ6、中鎖脂肪酸、トランス脂肪酸、今回はそんな話です。
脂肪酸ってなに?
まずは脂肪酸について。
脂肪酸とは脂質を構成する重要な成分で、炭素、水素、酸素が鎖状につながった物質です。
体内でこの鎖は短くなり、最後は炭酸ガスとと水になります。
この過程でエネルギーを産出します。
この脂肪酸は液体になる温度、融点の違いで飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸に分類されます。
飽和脂肪酸は一般に常温では固体で脂と呼ばれるもの、不飽和脂肪酸は一般に常温では液体で油と呼ばれるものになります。
この飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸の違いは原子同士の結びつきの強さの違いでもあり、不飽和脂肪酸はその構造中の炭素と炭素の間に、二重結合を有していますが、飽和脂肪酸は二重結合がありません。
二重結合の数で融点が変化し、多いほど融点は低く、少ないほど高くなります。
二重結合を有する不飽和脂肪酸は、さらに二重結合の数が一つである一価不飽和脂肪酸と、二つ以上の多価不飽和脂肪酸とがあり、二重結合の位置によりオメガ3系、6系、9系に分類されます。
さらにさらに、脂肪酸は原子同士の繋がり(鎖)の長さで、短鎖脂肪酸、中鎖脂肪酸、長鎖脂肪酸とに分類されます。
(´・ω・`)ふぅ。
いろいろな分類をまくしたてるように説明されてウンザリかと思いますが、脂肪酸にもいろいろな種類があり、色々な分類のされ方があること。「○○脂肪酸」と聞いたら「ああ、こういう意味だな」ぐらいの認識で結構なので、ゆっくり理解を深めていただけたらと思います。
不自然な脂肪酸、トランス脂肪酸。
続きまして、脂肪酸にも天然で自然な脂肪酸と、天然ではない不自然な脂肪酸が存在することをみなさんご存知でしょうか。
耳にしたこともあるかと思いますが、不自然な脂肪酸である人工のトランス脂肪酸です。
不飽和脂肪酸は物質的に不安定で酸化しやすいという特徴があります。二重結合が多い多価不飽和脂肪酸ほどその特徴を持ち合わせています。
酸化しやすいということは、文字通り酸素と結合しやすいということなので、その対応策として人為的に水素と結合させる水素添加が考えられました。
酸素と結合しやすい部位に水素を結合させ、酸化しにくいけど極めて歪な形の飽和脂肪酸もどきにしたのです。
液体であるはずの油が、固体で酸化に強い油になるのです。
植物油が原料で、常温で固形のアブラ。みなさん想像できますよね。そう、マーガリンです。
マーガリンが人工的なトランス脂肪酸を多く含む代表的なアブラなのです。
自然界には存在しないはずの構造をした不自然なアブラが、人体にとって良いものであるかどうかは想像に容易いと思います。
不自然なアブラは、人体ではうまく代謝、利用されずに蓄積され続けるのです。
毎朝パン食派で、マーガリンをたっぷり塗って食べてる、というあなた!こだわりを持ってマーガリンを使っている!マーガリンでなければダメなんだ!というわけでなければ、マーガリンの使用を再考してみてください。
さて、今回は脂肪酸についてその種類や分類の説明と、トランス脂肪酸についてのお話しをさせていただきました。
この記事をきっかけに、みなさんの脂肪酸についての理解が少しでも深まり、健康の維持向上に繋がれば幸いです(≧▽≦)
今回も最後までお読み頂きありがとうございました。
春日井市の鍼灸整体院
肩こり・腰痛おまかせください!
鍼灸Tadauchi 鍼灸師・理学療法士
唯内 喜史