ブログ

2022.11.07

冬の始まり『立冬』 ~その養生法~

立冬養生法

朝晩の冷え込みが辛い季節になってきました。
それもそのはず。本日より「立冬」。

暦の上で立冬(11月上旬)~立春(2月上旬)までの約3か月が冬とされています。
もう冬なんですね。寒いわけです。

中医学的に冬は「守りの季節」で、寒さなどから身を守るために体の奥にエネルギーを蓄えておく季節と言われます。

カラダはエネルギーの発散、無駄な消費を抑えエネルギーを溜め込もうとします。

春に種をまき、夏に成長し、秋に実をつけてきたカラダを冬に一度リセットし、また新たな春を迎えるための準備をするのがこの時期。

秋から冬の前半の養生が大切で、この時期に夏と同じような生活を送っていると、溜めるべきエネルギーが発散されてしまい、寒さに熱を奪われ、エイジングを司る腎が衰えてしまいます。

今回は、この時期に重要な養生法をまとめてみましたので、参考になさってください。

冬は腎の季節

冬は木・火・土・金・水の五行でいうところの『』、肝・心・脾・肺・腎の五臓でいうところの『』の季節となります。

腎は成長、発育、生殖という役割を担っており、「」というエネルギーを蓄えています。「精」は生命活動に必須のエネルギーで、精を蓄える腎は五臓の中でも重要な存在と言えます。

冬は中医学的に「腎」の働きが弱くなりやすい季節と言われているので、冬の時期は腎をいたわりましょう。

生活での養生

では、腎をいたわるにはどういうことに気を付けて生活をすればよいのでしょうか。
先ずは万人に通ずる腎の養生法をご紹介します。

◆無理をしない

そもそも腎は老化を司り、加齢とともに弱ってはいきますが、過労や睡眠不足などが続くと腎の衰弱が加速してしまいます。適度な運動は良いのですが、この時期の過度な運動は腎に悪影響なので要注意です。また、ビクビクしたり過度な恐れも腎を弱らせてしまうので、心穏やかに過ごすことも重要です。

◆暖房に頼り過ぎず衣服で防寒

冬の寒さが腎を弱らせてしまうので、防寒が重要になるのですが、暖房ばかりに頼り過ぎてエアコンやストーブをガンガンにきかせているとのぼせたり、余分な発汗をしてエネルギーを消耗してしまいます。一枚衣服を余分に着る、レッグウォーマーやネックウォーマーなどをするなどの工夫で防寒を心掛けましょう。

日頃から「ビクビクしやすい」「怖がり」「神経質」「やる気、気力がない」「老けて見られがち」という腎が弱りがちな人は以下のことも心掛けましょう。

◆適度に足腰を動かす

腎の弱りは足腰の症状として出ます。逆に腎を元気に保つには足腰を丈夫に保つことが重要です。先ずは軽く散歩やウォーキングから始めてみましょう。デスクワークで座りっぱなしの人は適度に屈伸運動を、立ちっぱなしの接客業の人は適度な休息を心掛けましょう。

◆足腰を冷やさない

足腰が冷えると腎は弱ります。素肌の露出が多い服装は避け、腰や足を意識的に温めることを習慣づけましょう。

腎をいたわる食養生

立冬の頃に積極的に摂り入れたい食材は、体を温める根菜類や、風邪予防のための果物などです。ただし果物を夜に食べると体を冷やしてしまうため、食べるなら活動を始める朝にしましょう。また「黒い」食材は腎の働きを助けるので、きくらげ、黒ごま、黒豆、ひじきなどの海藻類など黒い食材を選びましょう。その他、体を温めて、腎機能を高める食材に、ナマコ、すっぽん、鹿肉、羊肉などがあります。魚や鶏肉などの良質なたんぱく質や、肌の潤いを保つごま・くるみなどのナッツ類もおすすめです。

腎の働きを助けるツボ

以下にご紹介するツボには、腎の精や陽気を補う働きがあるので、気持ちよくツボ押ししたり、お灸やカイロでお腹や腰、足周りを温めるのもオススメです。

◆お腹(関元・気海)

関元:お臍から下3寸(指約4本分)のところ
気海:お臍から下1.5寸(親指約1.5本分)のところ

◆腰(命門・腎兪)

命門:最も腰のくびれた高さで背骨の直上
腎兪:命門から左右に1.5寸(親指約1.5本分)のところ

◆足周り(三陰交・太渓)

三陰交:すねの骨の後縁で内くるぶしの高さから上3寸(指約4本分)のところ
太谿:内くるぶしとアキレス腱の間のくぼみ

立冬以降、陰の気が旺盛となり本格的な冬に向かっていきます。
この時期の養生を心掛けて、寒さに負けず健やかに過ごしていきたいですね。

最後までお読みいただきありがとうございました(*^-^*)

カテゴリー

最新の記事

アーカイブ

WEB予約

LINE予約

電話予約